上と下の口唇がしっかり閉じないで舌の前後の運動が主体で食べたり、飲んだり
していると上の顎の発育不全、上下歯列の狭さく、下顎臼歯の舌側傾斜が起こる
ことを書いてきました。そのあとはどうなるのでしょう。
上下の狭さくと高口蓋は慢性の鼻閉や鼻アレルギー、扁桃肥大と密接に関係している
のです。上顎の発育不全により上気道が狭さくして上気道障害が起こります。
上気道は呼吸、嗅覚、発声などの機能とともに、扁桃など生態防御機構に密接に
関与しているので、上気道障害による口呼吸が、扁桃肥大や鼻アレルギーの一因に
なると考えられます。
さらに口呼吸で口を開けていると、頭蓋が後方回転し、頚椎は前方傾斜(前方頭位)
して更に上下の歯列、歯槽の舌側傾斜と上顎前歯の唇側傾斜を招きます。
下顎は後下方へ回転して成長方向が変化します。
この頭頚部の形態の変化は乳歯列から乳歯と永久歯が混ざっている時期であっても
睡眠時無呼吸症になることがあります。
埼玉県 北足立郡 伊奈町 寿 服部歯科医院