乳歯はふつうその下に永久歯の歯胚があります。その歯胚が成熟して永久歯になり
だんだん乳歯に近づき乳歯の根が短くなり、永久歯の崩出力で乳歯は抜けてしまいます。
逆にいえば乳歯の歯の厚みは薄く、根は吸収され易く、長い年月には耐えられません。
しかし乳歯の下に永久歯の歯胚がもともとない場合、乳歯は生えかわらないのでそのまま
乳歯を使いつづけなければなりません。私は以前は乳歯をできるだけ長く大事にしてもらう様に
患者さんに申し上げ、私自身も極力長持ちするように治療してきました。
長く臨床治療をやっているとそれでも元々生えかわるべき乳歯の歯の耐久性の限界を
感じてしまいます。いまでは小学生のうちなら(場合によっては中学生でも)乳歯の下に永久歯が
ないなら乳歯を抜いてしまって自然な歯の移動でスペースを埋めるほうが良いと思っています。
埼玉県 伊奈町 小児歯科 服部歯科医院